雑感

”老いるということ”
秀子の幸不幸を時折考えてしまう
恐らく秀子自身としては
幸不幸を感じていないのではないかと・・・
空腹であることは皆無
暑い寒いも無い
孤独感も無いだろう
健康を脅かす疾病も無い
週に数回マッサージを受け
医療に関しても万全を期している つもり・・・
当然のことながら清潔に暮らしている
数人のスタッフがあれこれ世話を焼いてくれる
私や幸代が週に2度は顔を出して
意味不明の雑談の相手をする
積極的な多幸感は無いかもしれないが
絶望を感じるほどの不幸も無いと確信する
そうであろうと信じたい


秀子はどう感じているんだろう
取りとめも無くあれこれ考えてしまう


私が秀子のことで一生懸命なのは
秀子の為ではなく
私の為なのかもしれない
2.30年ほど先に
某所にて大三や量穂に会うことになるのだろう
その時に謗りや叱責を受けないために
一生懸命なのかもしれない


秀子の口からこのことの解を聞くことは無いだろう